ソリューション:
BLAS(Basic Linear Algebra Subroutines)は、MATLAB で行う数学的な計算を行う際、核となる機能を提供しています。簡単な行列・ベクトルの乗算から、大規模システムの連立方程式の解の計算まで、ベクトルまたは行列を用いる全ての計算に対して BLAS が使用されます。
使用されるプロセッサによって、BLAS のバージョンは最適化されていますが、ユーザは場合によっては、MATLAB が選択するバージョンでない BLAS を使用したい場合があります。
MATLAB は使用する BLAS を選択するために、最初に環境変数 "BLAS_VERSION" をチェックします。この環境変数が設定されている場合、MATLAB はそのバージョンの BLAS を使用します。環境変数の設定がない場合は、MATLABは以下のファイルを使用します。
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$MATLABROOT\bin\blas.spec
※$MATLABROOT は MATLAB がインストールされたフォルダです。
※は、はコンピュータのアーキテクチャタイプです。たとえば、"Atlas BLAS"ファイルは"atlas_"で始まる名前、"MKL BLAS"は"MKL_"で始まる名前、"Sun Performance Library BLAS"ファイルは"libsunpref"で始まる名前となっています。
したがって、ご利用のシステムにおいて環境変数 BLAS_VERSION がない場合は、bin\ディレクトリ内で MathWorksが提供する BLAS 以外のものを呼び出すように、手動で blas.spec ファイルを編集します。
環境変数によって BLAS バージョンを変更するには、環境変数"BLAS_VERSION" を設定する必要があります。これらの方法は、各オペレーションシステムによって異なります。
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以下のステップで環境変数の設定を行います。
1. [マイコンピュータ] > [プロパティ]を選択します。
2. [詳細設定] タブを選択します。
3. [環境変数] ボタンをクリックします。
4. [システム環境変数] にて環境変数を設定します。
"setenv"または"export"コマンドを使用します。
cshからの実行:
setenv
bash / kshからの実行:
export
Intel プロセッサ搭載の Apple のマシンでは UNIX/Linux の場合と同じ方法です。
Power PC プロセッサの Apple マシンでは、blas.spec ファイルはありません。詳細は各 OS のマニュアルをご参考ください。
本件に関して、設定可能な環境変数は、以下のとおりです。
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・BLAS_VERSION
これは、使用するBLASのバージョンを設定します。異なるバージョンへの対応状況は"$MATLABROOT\bin\
この環境変数にファイル名を設定します。例えば、Windows または Linux では Atlas BLAS は Pentium 2 プロセッサに最適化されていますので、BLAS_VERSION には、「atlas_P2.dll」を設定します。
なお、$MATLABROOT\bin\
・LAPACK_VERBOSITY
これを1に設定することにより、どの LAPACK ライブラリが使用されているかを表示させることができます。
以下は、BLASのベンダのリストです。
Intel MKL:
AMD ACML:
※AMD ACML BLAS は Windows プラットホームにおける MATLAB7.3(R2006b )と、その前のリリースではサポートされません。
HP MLIB:
Sun Performance Library:
Apple Mac:
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